欠点を責めず、補い合うということ〜できないことがあるからこそ、できることがある〜
- hysbrmk114
- 8月25日
- 読了時間: 4分
更新日:8月27日
「できない自分」を責めていた日々
日々の職場や人間関係の中で、「自分にはできないことがある」と感じて落ち込んだことはありませんか?私も以前はそうでした。けれど、ある気づきと、周囲のサポートを通して、少しずつその考え方が変わっていったのです。
今日は、「聞こえない」という障害を通して学んだ、「補い合う」という大切なことについて書いてみたいと思います。
「聞こえない」ということと、職場でのつまずき
私は、生まれつき耳が聞こえないという障害があります。そのため、日常のコミュニケーションにはいつも工夫が必要で、特に職場では壁にぶつかることもたくさんありました。
たとえば会議の場。参加者が同時に話し始めると、誰が何を言っているのかがわからなくなってしまいます。相づちやちょっとした笑い声が聞き取れず、空気を読みづらいこともあります。1対1のやりとりでも、マスク越しだったり、話すスピードが速かったりすると、内容がしっかり理解できず、戸惑うことも多くあります。
文章で伝えるむずかしさと、不安
私は文章で伝えることもあまり得意ではありません。「ちゃんと伝わっているだろうか?」「誤解されていないだろうか?」そう考えて、言葉を選ぶことにとても慎重になります。
とくに、顔が見えないLINEやメールなどのやり取りでは、よりいっそう気を使います。聞こえる人は日常の中で、声のトーンや間の取り方、言葉の雰囲気から、相手の気持ちを自然に読み取ることができます。
でも、私にはそうした“音の情報”が届きません。そのため、文字だけのやり取りでは、相手が怒っているのか、冷静なのか、冗談なのか、本気なのかが、わかりづらいことが多いのです。相手は悪気はなくても、私にとっては「冷たく感じて」かなり怒られて、私が人として尊重されてないという捉え方をしてしまったこともありました。
逆に、自分の書いたメッセージが「冷たく感じた」と受け取られたこともありました。でも、それは感情がないからではなく、音で補えない分、文字だけで一生懸命伝えようとしているからこそなんです。
「知らなければ気づけない」ことがある
こうした違いは、「聞こえないとはどういうことか」を深く理解してもらえないと、なかなか気づかれません。単に「配慮しよう」と思うだけでは難しくて、“聞こえない世界”では何が見えにくくなるのかを、知ってもらうことがまず大切だと感じています。
だから私は、サポートを受ける側として黙っているだけでなく、必要なときには「こうしてもらえると助かる」と、自分の言葉で伝えるようにしています。相手に悪気がなくても、知らなければ伝わらない。知ってもらうことで、ようやくお互いが通じ合う土台ができるんだと思います。
支えてくれた人たちとの出会い
以前の私は、「自分のせいで会話がうまくいかない」と落ち込んだり、申し訳なさを感じることがたくさんありました。でも、そんな私を支えてくれる人たちがいたことで、少しずつ考え方が変わっていったのです。
たとえばある会議で、内容がうまく聞き取れなかったとき。メモを共有してくれたり、別の時間をつくって説明してくれたりしました。また別の人は、「話すときは口元が見えるようにしよう」と意識してくれたり、私が聞き取りやすいように、話すスピードをゆっくりにしてくれたりしました。
最初は「申し訳ない」と思っていました。でもあるとき、ふと気づいたのです。「できないことがあるのは当然。責める必要なんてない。誰にでも得意・不得意があって、それを補い合うことでチームはもっと良くなっていけるんだ」と。
補い合うということ
人にはそれぞれ、違った背景や能力があります。だからこそ、「どうすれば一緒にやっていけるか」を考えることが、何よりも大切なんだと今は思っています。もちろん、意見がぶつかることもあるし、考え方にズレがあることもあります。でも、表面的な違いばかりに目を向けて反論を重ねてしまうと、自分の欠点や、相手がしてくれている配慮・努力にも気づけなくなってしまうのです。
「ありがとう」と「お互いさま」の気持ちを忘れずにいたい。補い合う関係は、“助けてもらうだけ”ではなく、“一緒に前に進む”ための土台だと私は思っています。
最後に
今日も、誰かの苦手をそっと補える自分でありたいと思います。そして、自分もまた誰かにさりげなく支えてもらいながら、前に進んできたいと思います。もしそういったサポート環境がない、補い合うのは理解できたけどやっぱり不安という方は、みらいサロンへお気軽にお問い合わせください。
私が経験してきたものを「コーチング」という形でご提供します。一緒に並走しセルフマネジメント力を身につけ、大きな成長のきっかけ作りをお手伝いいたします!



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