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コーチングで“見えていなかったもの”に気づけた話

ー「見えるもの」だけがすべてじゃないー 聞こえないことで起きる思い違い


仕事をしていると、「なんでこの人はこんな判断をするんだろう?」「自分の方が正しいはずなのに、なぜ評価されないんだ?」そんな風に感じたこと、ありませんか?


私自身、「聞こえない」という立場で働く中で、こうした疑問やモヤモヤを何度も経験してきました。その中で気づいたのは、見えている情報だけでは、本質はわからないということ。「見えること」と「聞こえること」、その違いが生むすれ違いや誤解について、私の実体験を通してお話しします。


会議に参加しはじめて見えてきたこと


会社員の頃、入社当初私は任された業務だけを黙々とこなしていました。会議には参加せず、プロジェクト全体の流れや背景にも関わっていませんでした。けれど「自分だけが会議に参加しないのはおかしい。社員として、もっと積極的に関わるべきでは?」と思い始めていました。


そこから私は、自ら会議に参加し、意見を伝えるように動き出しました。しかし、そこである出来事が起こりました。


正しさが通じなかった瞬間


ある会議で、私は自分の考えを伝えました。自分の中では筋が通っていて、「論理的で正しい意見」だと信じていました。けれど、会議の空気は一気に重くなり、誰も反応を返してくれないまま終了しました。


「なぜ伝わらないんだろう?」「自分なりの正論を言ったのに…」悩んだ末、会議に出ていた社員の方に思い切って聞いてみました。すると返ってきたのは、意外な言葉でした。


「あの時は、みんな何が正解かわからず、答えが出なかったんです。だから反応できなかったのかもしれません。」と。


聞こえないことで生まれる「情報の差」


私は健常者に比べて「聞こえない」という特性があります。会議中に交わされるちょっとしたつぶやきや笑い声、沈黙の間、声のトーンの変化。そういった音から得られる“空気”の情報は、私には届きません


私に届くのは、発言の文字起こしや配布された資料といった「見える情報」だけ。一方、聞こえる人たちは、目には見えないニュアンスを含めて状況を感じ取っています。つまり、私が持っていた「正論」は、音が聞こえない私の中の限られた情報のみで組み立てたものだったのです。


見えていることだけで判断していた


私の意見が通じなかったのは、相手が受け入れなかったからではなく、私自身がプロジェクトの背景やチームの状態を理解していなかったからかもしれません。反応がなかったのも、「無視された」のではなく、チーム全体がどう対応すべきか迷っていたからかもしれません。私が“見えていること”だけを頼りに判断していたことに、気がつきました。


聞こえないからこそ、深く理解しようとする力を身につける


この経験を通して、私は行動を変え、「会議後に情報を補う」ようにしました。会議が終わった後は、必ずその場にいた社員の方に、


  • 会議の背景

  • 議題の本質的な課題

  • その日の結論や流れ


を確認してもらっています。それをもとに「今、自分にできることは何か?」を改めて考え、行動に落とし込むようにしています。


少しずつプロジェクト全体を見渡せるようになった


こうした取り組みを積み重ねていく中で、徐々にプロジェクトの全体像が見えるようになり、取りまとめ役としても動けるようになってきました。もちろん、最初からうまくいったわけではありません。


何度も失敗し、聞き直し、確認を繰り返しながら、ようやく自分の感覚を掴めるようになってきたのです。それはとてもエネルギーのいることです。でも、やりきった後には「やってよかった」と思える経験でもあります。


情報保障の重要性


こうした経験を経て、私は改めて「情報保障」の大切さを実感しました。情報保障とは聞こえない人にも、その場の内容・背景・空気感を“伝わる形”で提供すること。


文字通訳や手話だけでなく、補足説明や場の状況の共有など、全体像を等しく伝える工夫が不可欠です。これがあることで、聞こえない人も含めた本当の意味でのチームの一体感が生まれます。


自分の「思い込み」を手放すために、コーチングという選択


この経験を重ねていく中で、私はあることに気づきました。


  • 「自分の正しさ」に固執していたこと

  • 他人の意図を勝手に解釈していたこと

  • 無意識に“ズレ”を他者のせいにしていたこと


こうした思い込みや癖に気づくことで、初めて関係性は変わり始めました。ただし、それは自分ひとりではなかなか難しいことでもあります。そんな時、助けになったのが【コーチング】の中で行われる対話の時間でした。


「うまくいかない」のは、相手のせいだけじゃない


もし今あなたが、


  • 周囲とうまく噛み合わない

  • 自分の意見がなぜか伝わらない

  • 正しくやっているはずなのに評価されない


そんな壁にぶつかっているのなら、自分の内側を見つめ直す時間を取ってみませんか?

みらいサロンのコーチングでは、以下のようなサポートが受けられます。


  • 自分の思考のクセに気づく

  • 言語化できていなかった感情を整理する

  • 相手とのズレを客観的に見つめ直す



最後に


「見えるもの」だけでは、すべては判断できません。だからこそ、聞こえないから、見えないから、“もっと深く見よう・理解しようとする姿勢”が必要なのだと思います。そしてそれは、聞こえる・聞こえないに限らず、すべての人にとって大切な“人との向き合い方”ではないでしょうか。


コミュニケーションのすれ違いや誤解は、誰にでも起こりうるもの。でも、それを乗り越える方法の一つとして、コーチングという選択肢があることを、このブログを通して知っていただけたら嬉しいです。どこかでお困りことがあると感じているならば、未来コーチにご相談ください。


 
 
 

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